アフターコロナを考えるⅠ(疫学を学ぶ重要性①)

今、新型コロナウィルスは国内においても、パンデミックの様相となっています。

恐れていた「医療の選択(命の選択)」も、一部で現実味を帯び始めています。

 注意すべきは新型コロナだけではありません。

例えば事故、危篤の状態で搬送されても、医師も看護師もいないとしたら?

通院が必要な持病を患った時、治療の必要性が判明しても1年手術できないと言われたら?

 

テレビを見ていると、若い世代には「自分は大丈夫」という方が多く出てきます。

(これはメディアの放送姿勢の偏重もあるかも知れませんが…。)

確かに、彼らの言うことは合っているかも知れません。

新型コロナで命を奪われることは無いかも知れません。新型コロナでは。

先ほど書いたとおり、アクシデントにおける医療のセーフティネットは、
既にかなりの逼迫を強いられているのです。

 

このような中で、政府の対応は後手に回り、場当たり的でした。

年末までは「緊急事態宣言をする必要は無い」といっていましたが、

首都圏知事からの要請で宣言をしてからは堰を切ったような追加。

ついには要請してない福岡県も加えると言うのは、対応の遅れをより印象付けました。

 

状況はまだ厳しくなり始めたばかりです。

このタイミングで考えるのはあまりに時期尚早にも聞こえますが、
アフターコロナについて、「疫学を学ぶ重要性」を考えてみたいと思います。

 

そもそも、パンデミックとは何でしょうか?

国立感染症研究所感染症情報センター)にはこのように書かれています。

 

インフルエンザ・パンデミックに関するQ&A

パンデミックの発生が科学的に証明されているのは1900年ころからです。20世紀に入って以降、1918-19年、1957-58年、1968-69年と3回のパンデミックが記録されています。それぞれは、スペインインフルエンザ(原因ウイルスはA/H1N1亜型)、アジアインフルエンザ(A/H2N2亜型)、香港インフルエンザ(A/H3N2亜型)とよばれていますが、それぞれが異なる様相を呈しました。 

 

有史に残るパンデミックは何度かありますが、やはり一番有名なのはスペインインフルエンザでしょう。

上記ホームページからの引用を続けます。

第一次世界大戦中の1918年に始まったスペインインフルエンザのパンデミック(俗に「スペインかぜ」と呼ばれる)は、被害の大きさできわだっています。世界的な患者数、死亡者数についての推定は難しいのですが、患者数は世界人口の25-30%(WHO)、あるいは、世界人口の3分の1(Frost WH,1920)、約5億人(Clark E.1942.)で、致死率(感染して病気になった場合に死亡する確率)は2.5%以上(Marks G, Beatty WK, 1976; Rosenau MJ, Last JM, 1980.)、死亡者数は全世界で4,000万人(WHO)、5,000万人(Crosby A, 1989; Patterson KD, Pyle GF, 1991; Johnson NPAS, Mueller J, 2002.)、一説には1億人(Johnson NPAS, Mueller J, 2002.)ともいわれています。日本の内務省統計では日本で約2300万人の患者と約38万人の死亡者が出たと報告されていますが、歴史人口学的手法を用いた死亡45万人(速水、2006.)という推計もあります。 

 

驚いたことに、正確な死亡者数はわかっていないのです。

世界人口の3分の1が感染したという感染力の強さも恐ろしいですが、2.5%と言う致死率も高い物でした。

(新型コロナウィルスは全世界での感染者把握数は9380万人、死者数は201万人、単純な致死率は2.1%です。)

 

スペイン風邪第一次世界大戦のタイミングで流行したため、国家間での情報操作や
隠蔽もあり、対策が遅れたことも感染拡大に繋がったと言われています。

そう考えると、医療が発展した現代において新型コロナウィルスの脅威は決して侮れる物ではありません。

 

では、スペイン風邪が流行した際、対策はどのようなことがされたのでしょうか。

もちろん当時は抗生物質は発見されていなかったし、有効なワクチンなどは論外であり、インフルエンザウイルスが始めて分離されるのは、1933年まで待たねばならなかったわけです。このような医学的な手段がなかったため、対策は、患者の隔離、接触者の行動制限、個人衛生、消毒と集会の延期といったありきたりの方法に頼るしかありませんでした。多くの人は人が集まる場所では、自発的にあるいは法律によりマスクを着用し、一部の国では、公共の場所で咳やくしゃみをした人は罰金刑になったり投獄されたりしましたし、学校を含む公共施設はしばしば閉鎖され、集会は禁止されました。患者隔離と接触者の行動制限は広く適用されました。感染伝播をある程度遅らせることはできましたが、患者数を減らすことはできませんでした。

 

上記からは、1900年代にもいわゆるロックダウンのような社会行動制限がかけられていたことがわかります。

私たちは今、未曾有の脅威であるウィルスと戦っています。

しかし、人類と言う生物史においては、以前にも経験のある戦いなのです。

ただ、残念ながら、我々はその事実を忘れてしまっていたのではないでしょうか?

 

マスクを付けるか付けないかが人権のカテゴリーで議論され、医療従事者や感染者非難が思いやりで擁護される。

新型ウィルスという未知との戦いに我々はあまりに科学的な意味で無知であると感じます。

(上記の例も本来は、客観的な事実に基づいて議論され、保証されるべきことなのです。)

 

疫学を学ぶ重要性はアフターコロナだけでなく、今の戦いにも影響を与えると思います。

今日はここまで。

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